・・・・・・ 茄子他・魚肉類の粕漬け/ミリン粕漬け

茄子その他の粕漬け
奈良漬けを漬け終えた2番粕を使い、茄子・キュウリ・大根など何でも美味しく粕漬けにできます。2番粕は、すでに塩気を含んでいますから、生野菜をそのまま漬け込んでかまいません。ただし、新しい粕ならば、いっそう上等です。
瓜など実物、根菜類でしたらそのまま。白菜などの様な物は、塩をふって、軽くもみ、汁を搾り捨てます。これはとうざの漬物です。夏なら翌日、冬場は3〜4日からおいしくなりますが、長くはおけません。1度に沢山漬けないことです、少しずつ繰り返して漬けます。粕は結構持ちますが、3〜4回目ころから塩が不足しますので、足して下さい。
◆味の悪くなった「沢庵漬け」を粕で漬け直す
塩漬けした物も同様にできます。これらの材料は、水に浸し、じゅうぶんに塩気を抜いて下さい。ザルに上げて、よく水気を切ります。奈良漬の並べ法で、1段ずつ粕を塗り積み重ねます。これは7日以上たたぬと、美味しくなりませんが、かなり保存がききます。おし蓋をして、100匁(3.75K×100)ぐらいのおし石をのせておくと、何ヶ月でも持ちます。

味醂(ミリン)粕漬け
酒粕の代わりに味醂(ミリン)粕を使いますが、全部が味醂粕ではありません。酒粕6に味醂粕4、または半々にします。中味醂漬けといって、瓜の中だけに味醂粕を詰める方法もあります。どちらかといえば、この方法が1番よいようです。
白瓜なら奈良漬けの方法と同じです。茄子・キュウリ・スイカ・大根などは、一応塩漬けにしてから、2番3番粕に漬け込み、10日間以上漬け、材料が粕になじんでから、新しい粕に漬け直します。味も持ちもよくなります。

魚肉類の粕漬け
・・*1斗=18.039P/1升=1.8039P/1合=0.18P/*1貫=3.75L/1匁=3.75K
酒粕:300匁/白砂糖20匁または水飴50匁/唐辛子3本/肉類200匁以内/塩:10匁
清潔なガーゼ/大きめの丼や鉢など適当な大きさの器。
白砂糖20匁または水飴50匁に刻んだ唐辛子を混ぜ、酒粕とよく混ぜておきます。 肉類はなに肉でもよいので、1人前の大きさ<に切って、まな板の上に並べて塩を両面に振りかけ、手でかなり強く叩き、1切れずつ別々に紙か木綿で包み、重ねずに並べて1晩置きます。
器の底に粕を薄く塗りガーゼを敷き、肉を包んでおいた紙/布を取りのけ並べ、下に敷いたガーゼを折りかぶせ、その上から粕を塗ります。さらに上へ漬けるなら、ガーゼを敷き、前の手順を繰り返します。漬け終えて蓋をかぶせておけば、夏で4日目から、冬場で10日前後から消費できます。
食べ方は好みですが、焼く・三杯酢・油味噌・煮付け・ソースかけ等々、材料に合わせて下さい。

★漬物用粕が手に入りにくいばあいの工夫★ 冬場に板粕を求め、塩気のない瓶(カメ)などに固く固く詰めて、密封して暗所においておきます。7〜8月の頃になると、自然発酵して、ベタベタした漬物用粕になります。




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