私と東芝の関係は、本社訪問が単発的に3回、おじさんが東芝社員だった(銀座でご馳走してくれた)程度で、特に好き嫌いがあるわけではない。東芝解体という言葉があるように、危ない企業という見方がされてきた。そこで、3回連続で思考実験。
まずは、独断と偏見で現状分析。
人:凡庸な経営陣。士気の落ちた学歴の高い社員達。
金:債務超過?
モノ(事業):エネルギー事業特に原子力事業は大嵐の状態。半導体事業は強い。社会インフラは、安定的成長分野だが、競争力が本当にあるか不明。
情報(今の経営状況):ブランド毀損。半導体事業を別会社に。
不適切な会計処理から始まり、原発事業やスマートメーターの不振など次々に危機がやってきており、東芝関係者は未来に不安を抱いていると思う(シャープや三洋にようになるかも、それとも会社更生法?)。まずは、やらなければいけないのは、方針の明確化とトップの強化でしょう。外からトップを招く手もありだが、ブーメラン社員(既存方針に合わず辞めた優秀な社員は一杯いるでしょ)の採用も有力。
方針のオプションは以下の通り。
①今の方針?:半導体事業を手離し、社会インフラとエネルギーで、官主体の地味で、成長性のない会社になる。⇒生き延びるためには、現実的かも知れないが、ロマンがないの~。
②半導体を中心に、情報技術をコアとする会社として再生する。エネルギー事業は別会社とする。⇒ロマンがあるが、競争が激しい分野。私が社長なら、リストラ(古い社員に去って頂き、野心的なブーメラン社員を再雇用)して、この方針で行く。
③ひたすら祈る。国がきっと何とかしてくれる。
会社にも、誕生-成長-衰退のサイクルがある。一社員の視点に立脚すれば、上記の方針がどうあれ、自分で道を切り開いていく覚悟とその準備が必要ですね。