アメリカでは、リーダーとは、①謙虚であれ②自分らしくあれ③誠実であれと言われているらしい。「悪いヤツほど出世する」著者であるジェフリー・フェファーによれば、このあるべきリーダー像は、真実に反する(こんなリーダーは希少価値)、これはリーダー産業論による陰謀?(業界成長のため真実に目をつぶり、心地よい話しかしていない)だと言う。
確かに、現在のアメリカ大統領を見ると、上記①と③と反対のキャラであるし、②に関しては、素の時と演技している時があり、TVでも成功したのだから役割演技もできるのであろう。著書では、現大統領も含め、多くのCEOが、巷で言われているリーダー像からかけ離れている記されている。
日本でも、教育を司る省が法を犯し天下りをしたり、名門企業が粉飾決算したり、リーダーの不祥事が報道されている。このようなことが起こる事に関し、確証バイアス(見たいものだけみる性質)や公正世界仮説(最後は正義が勝つ?)などで説明しているが、大事なのは、真実を認め自分のことは自分で守る(自己利益の原則)だという。
私の経験から言うと、出世するのは、①出世階段を昇る資格(学歴、専門能力等)、②社内政治に対応する力、③運 が必要条件だと思う。①と③は、良い人(冒頭のリーダーの条件)でも何とかなるが、②は不向き。やはり、確率的には悪い人のほうが出世しそうだ(なお、性格が悪くても、ルールに反しない限り、業績を伸ばすならば、問題はない)。ならば、考えるべきは、悪い人が暴走した時に、それを是正する仕組み(3権分立、企業統治など)の存在なのであろう。。