グローバル企業とローカル企業の違い

国際的な個人投資家?である私は、先週2つの企業の株主総会に出席した。グローバル企業である日産とローカル企業の東急電鉄である。両社とも優秀な企業であるが、マネジメントや戦略のあり方について対照的であった。


1.マネジメント:株主からの質問に対して、日産はゴーン会長若しくは社長(ゴーン会長の後継者)が基本的に対応。役員はフォローの役割。一方東急電鉄は、担当役員が対応。社長はフォローしていた。⇒トップのリーダーシップのあり方が違う。
2.戦略のあり方:日産は将来の変化を想定して、現在から準備をしている。例えば、電気自動車/燃料電池車/ガソリン車/ハイブリット車など将来像を描き、どこにリソースを集中するか常に考えている。東急電鉄は、自分たちの現状及び今後の計画の紹介はあったが、マーケット全体の将来像の話はなかった。⇒未来視点と現在視点の違いと全体視点と自分視点の違いだと思う。


事業分野や競争環境が異なるので、どちらが良い悪いということはないであろう。ただ、再認識したのは、私が長年勤務していた企業は、ドメスティックな企業であったことである。言葉では、グローバル企業を目指していたが、現実は過去(国内中心の官需中心の事業構造)に回帰していただけであった。グローバル競争に勝つためには、まずはトップのマインドセットを変えることが肝要であろう。

2017年07月03日