掲題の上を読んだ(下は、これから図書館に予約)。著者は、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン。
脳には、システム1(自動的に高速で働く、ほぼ努力不要の思考)とシステム2(困難な知的活動に注意を割り当てる遅い思考)があるという。特に、直感的なシステム1が影響力が高く(システム2は怠け者なので、あまり出番がない)、そのためプライム効果(連想や想起)、ヒューリック(質問の単純化)などが起きる。
このような知識があると、石油ショックで何故トイレットペーパーの買い占めが起きたのか?エクセレントカンパニーと言われた企業が実はそうではなかった、専門家や評論家の予測は何故当たらないのか?などの理由や仕組みがわかるようになる。特に、直感よりアルゴリズムの方が、予測的中率が高いということが納得できた。
より身近なテーマとしては、我が子は幼少時は天才で世の中を変えるという可能性があると思ったのに、凡庸な大人に成長したのは何故かという問いの答えががわかったと思う(我思うに、標本の大きさと平均回帰)。下を読むのが楽しみである。